まんぷく荘のにぎやかな夕餉 第5話 かしまし娘たちの遊宴
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ご覧いただきありがとうございます( ̄∇ ̄*) 「まんぷく荘のにぎやかな夕餉 第5話 かしまし娘たちの遊宴」 同人誌で展開するシリーズの第5話です。 大家さんが店子さんの家に晩ご飯を食べに来るまんぷく荘。 大家さんの部屋で女子会。お話のネタはJKちゃんへのプレゼント。 ・文庫サイズ/32ページ 第0話が無料DLできますので、よろしければご覧くださいませ。 https://ee-na.booth.pm/items/3203576
おためし読み
(略) 「あの、高校生の女の子にプレゼントをあげるとしたら、どんなものが良いと思いますか?」 高校生の女の子。おや、確か伯方さんのお子さんは中学生の男の子だったはずだが。 「娘さん、や無いですよね?」 こうして話題に出して来るぐらいだから、やましい関係性の女の子では無いだろう。 「はい。姪っ子なんです。兄の娘で。兄と姪親子が近くに住んでいて、うちの息子と誕生日が近いので、一緒に祝うんですよ。私の帰省に合わせて。なのでプレゼントを用意したいんですが、何が良いのか判らなくて」 確かに歳も離れているし、性別も違う。伯方さん自身に娘さんがいないこともあって、姪っ子さんが好むものが判らなくても無理は無いだろう。だが。 「今まではどうしてはったんですか? お誕生日だけや無くて、クリスマスとかもあるでしょう」 「今まではぬいぐるみをあげていたんです。くまとかうさぎとかの。でも去年のクリスマスに姪に言われちゃいました。さすがに子どもっぽいって」 「あららぁ」 結麻は目を丸くする。 「でもそうなると、何をあげたら良いのか判らなくなってしまって。困ってしまいましてねぇ」 伯方さんは言葉の通り、困り果てた様な溜め息を吐く。せっかく贈るのなら、やはり喜んでもらえるものをあげたいのだろう。 確かに高校生になってぬいぐるみは幼いのかも知れない。大人にとって子どもはいつまで経っても子どもであるのだろうが、高校生ともなればお年頃。流行のファッションでおしゃれだってしたいだろうし、校則を破ってこっそりメイクをしていてもおかしく無い。 「そうですねぇ。高校生の女の子かぁ」 自分が高校生だった時のことを思い出してみる。誕生日に関わらず、プレゼントに何をもらったら嬉しかったか、どんなものを好んでいたか。 自分では高校時代からそう経っていない様な気がしているが、実際はもう十年近くが過ぎている。今の子たちの好みが、当時の結麻とどれだけ違って来ているのだろうか。 「あ、それやったら、沙恵(さえ)ちゃんに聞いてみましょうか? 明日、円香さんの部屋で友里(ゆうり)さんも一緒に女子会するんです。沙恵ちゃんやったらまだ大学生ですから、高校生の好みに一番近そう」 沙恵ちゃんは一〇一号室の女子大生で、友里さんは一〇二号室のキャリアウーマンだ。今日は金曜日。明日の土曜日に円香さんの部屋で結麻と友里さんで料理を作り、女子会をする予定だ。沙恵ちゃんはスイーツ買い出し担当である。 「あ、そうですね。沙恵ちゃんは確かに姪と歳も近いから、何か良いアイデアがあるかも知れませんね」 女子会のネタにするのも面白そうだ。結麻もデザイナーという仕事柄、若いお嬢さんの好みを知っていて損は無い。 「あ、ちなみに姪っ子さんのお父さん、伯方さんのお兄さんはいつも何をあげてはるんですか?」 「姪のリクエストに応えてるって聞いてます。もちろん金額の上限を付けて」 「なるほど。できたら被らん方がええですよね。ほな何個か候補聞いてみましょか」 「よろしくお願いします」 「まとまったらお知らせに行きますね。明後日の午前中とか大丈夫ですか?」 「はい。いつでも大丈夫です。仕事も休みですから」 そんな話をしているうちに、駅にたどり着く。いつもなら同じ方向の電車なのだが、今日は逆方向に乗ると言う伯方さんと、改札を通ったところで別れた。 続きはぜひ本でご覧くださいませ。よろしくお願いします!( ̄∇ ̄*)